武子さんとの再会
大分の別府で出会ってお友達になった武子さんと、沖縄で再会した。
待ち合わせ場所で会った瞬間に「センベロ行こ!」と腕を引かれ、真っ昼間からガチ飲みした。
前に武子さんが「前回沖縄で泊まったゲストハウスは格安だったけど、臭かったから今度は絶対そこは泊まらない」という話をしたのだが、そのゲストハウスがまさかの今私が泊まってるところだというのが判明して、爆笑した。
居酒屋で初めて会った人にいきなり話しかけている武子さんを見て、最高だなと思った。
私は、こういう人が大好きだ。
武子さんが「私は努力家の人が好きなの。私は努力しないから」と言うから、私が「努力家でも、才能があったりもともと人を引き付ける魅力がある武子さんみたいな人には敵いませんよ」と言うと、武子さんは「そうだね!」と言った。
だんだん酔いが回ってきて、この前はあんまり聞けなかったような質問もしてみた。
武子さんにはお子さんがいて、旦那さんとは離婚している。結婚生活、離婚はどんな感じでしたかと聞いてみると、武子さんは「『子ども産んで離婚して、大変だったね』って言われるけど、私は今まで大変だったと思うことは一度もなかった。ただ楽しそうな方に進んできただけだよ」と言った。
別れた旦那さんのお母さんが武子さんのことを好きすぎて、別れた後も一緒に住みたいって言うのでしばらく一緒に住んでいたらしい。素敵すぎる。
武子さんが「でも、男の人はよくわからない!」と言うと、私を挟んで隣の席のおじさんが「男は孤独なんだよ」と言った。
すると武子さんが「孤独なの?!可哀想に〜!」と言ってその人の手を握りしめた。
そのときのシャッターチャンスを、私は逃さなかった。
2月に武子さんが石垣島に行くので、私も一緒に行くことにした。
旅を再開するまでに、離島巡りや自転車で沖縄本島一周もしたいなと思ってる。
ただ正直に言うと沖縄が好きすぎて、一旦旅を中断して沖縄に移住しようかなどと思い始めている。
ちょっと気まぐれすぎるだろうか。1年後、3年後、5年後の自分がどこにいて何をしてるのかが全く予想できない。
下手すると、旅を終える頃にはおばあちゃんになっているかもしれない。
もしもそうなったとしたら、武子さんみたいに旅の行く先々で愛を振りまいていく、パワフルで素敵なおばあちゃんになっていたい。