ロックンローラー

廣江大さんの曲がすごい。廣江さんは何故か私のファンだと言ってくださるが、うーん…おそらく私の方が廣江さんのファンだろう。


薄々気付いている人はいるだろうが、私はメンヘラだ。そして廣江さんもメンヘラだ。でも廣江さんはそれ以上に、ロックの人だ。ただのメンヘラと呼ぶには、あまりに清々しいロック魂の持ち主だ。

 

歌モノの音楽をする人、特に自身で作曲を手掛ける人には、大きく分けて2種類あると私は考えている。「音楽に意味を添える」人と、「意味に音楽を添える」人だ。
もちろん、ほとんどの人がその両方のバランスを取りながら作曲していると思うし、仮に歌モノでなくても意味が込められているインスト曲はあるというが、その人自身がどちらにより重心を傾けるかによって、さしあたり「目的」と「手段」に分けることができると思う。


私は後者だ。故にそれが良いか悪いかは別として、胸を張って「音楽(だけ)をしている」と言おうとすると、少し違和感を覚えさえする。

 

廣江さんは、もしかしたら私と同じ後者なのかもしれない、と睨んでいる。
廣江さんの曲に、「I wanna be your dog」というものがある。この曲は、狂っている。初めて聞いたとき、あ、狂っている、と思った。
「お願いです、私をあなたの犬にしてください。さもなくば貴様を殺すぞー!!」である。(歌詞には直接なく、完全に私の解釈である)


あと、不協和音がいっぱい出てくる。Dim7なんて比にもならない、訳のわからないコードだ。そんな曲がごろごろと廣江さんの頭脳から産み落とされる。
ご本人にも伝えないでここに書くのもどうかと思うが、私がもっと力をつけてある程度一人前になったら、ツーマンライブがしたいなと密かに思っている。

 

ここまで言っておいてなんだが、そんな廣江さんの影からこちらをじーっと見つめながら、「実はワイこそが本物のロックンローラーなんやで」臭を漂わせているのは、我ながらブルースさんである。(ご本人へ。もしご覧になってくださっても、今度は既読報告しないでくださいね。)